OB・OG訪問 vol.7(36回生:小川 健さん)

●編集前記

今回はインタビュアーと同期、36回生の小川健氏です。現在は専修大学・経済学部の准教授として国際経済を研究し教壇に立っておられます。前回の関東支部同窓会以来(2016年11月20日以来)の対面です。

(ちなみに小川さんの情報によると、専修大学・経済学部には今年、15回生の西部さんが教授として来たそうです。)


(注:Q=同窓会スタッフ)

PART 1: 意識高い系?行動力とリサーチ力

Qまずは自己紹介からお願いします。

 

2000年度(2001年3月)卒業の小川健(たけし)です。インタビュアーとは1年生の時に同じクラスでした。1年浪人を経て名古屋大学・理学部に進み、大学院から経済学の研究を選択しています。広島修道大学を経て、現在は専修大学の准教授として国際経済を教えています。

 

Q小川さんと言えば独特のキャラクターと討論かと思いますが千種高校の思い出を教えて下さい

 

修学旅行、全日LT、討論部、生徒議会、規検(注:規則検討委員会)とやはり全部に共通する討論が思い出深いです。

討論は賛成か反対か、両方の視点でどちら側の立場でも話せないと行けない為、視野が広がったと思います。

 

当時行った討論を覚えてますが「マクドナルドかモスバーガーか」という議論であったり

(インタビュアーさんは何故かロッテリア派を立ち上げて話されてましたよ。)

討論部では経済政策、環境問題や今話題のエネルギーの論題等を扱っていました。

原子力を廃止して他のエネルギーにすべきである:是か非か、とか。

実はこの議論が現在の研究でも活かされているんです。

 

Q凄いですね。そのリサーチ力が当時の討論部の強さ、小川さんの今の活躍に繋がったのですね。

 

いえいえ、私よりも他のチームメイトの方が強くて実績もあったんですよ。

その頃は理系でしたが実は理学部への進学と同じくらい経済も興味があり特に固執はしてなかったんです。一浪はしましたが名大に入りそこでは興味のある授業は幅広く受講していました。経済であったり理学部の授業であったり。色々な学部から合計で卒業単位133.5の所を2.5倍近くの単位を取りました。興味のある授業は可能な限り全て、4年生まで受けていました。その反面、部活やサークル、アルバイトなど大学生らしい思い出は非常に少ない訳ですが。

 

Q(絶句)最低数取るのも大変なのにすごいですね。その探究心と行動力が今の成功に繋がったんですね。

 


PART 2: ブラック?教授のワークライフ

Q大学院に進まれ、教授になりたいと思ったのは何故ですか?

本来なら「人生をかけて研究したいものが見つかった」とかでも言えるといいのでしょうが、実際には気が付いたらこういう道に来ていた、という方が正しい気がします。

しかし、教えることは好きでも育むことは好きではないので、その意味では大学の教員はあっている気がします。

あ、ちなみに、大学教員になりたいと思ったことはあっても、大学の「教授」になりたいと思ったことはまだありません。もちろん、教授の格を得ていないという厳然たる事実はありますが、まだ自分は「大学教授」を名乗れるほど成熟しているわけでもありませんし。

 

Q現在は専修大学の准教授ですが、准教授の一週間を教えてください。

 

准教授の仕事は、教育、研究、学内業務の三本柱で

月曜日は神保町の校舎で授業を、火曜水曜は川崎の生田の校舎で授業や会議参加などです。

土日は休みになるのですが基本的に出張に行っているので

実質休んでいるのは木金です。ただ拘束時間はまだそこまで

無いので自由にさせてもらっている方です。

上の役職になると会議が増えるので忙しいです。

 

Q出張はどちらへ行かれるのでしょうか?

 

そのときそのときで様々です。先週は松山、先々週は名古屋(と東京)、その前の週はカンボジアにも行きました。

学会や研究会のサイト、それに同じ分野の知り合いから、何処何処で●●の学会・研究会を開きます、という情報が入ります。そこで都合がつけば行ける範囲で参加させてもらっています。

 

Q学校側からの援助はありますか?

出張旅費として使えるお金は1人あたり年間当たりの上限が決まっており、それを超えると争奪戦になります。成果である研究に対して評価を競うのです。

それを越えると自腹になります。

 

Q大学の教員は研究実績で評価されるわけですね。

他の評価としては講義評価、要するに学生から有意義な講義ではないと

判断される物もあります。この講義評価は曲者で、経済における数学の科目の様にこの後の科目に必要だけれども、学生からは想定していない科目の場合には評価が下がる傾向もあります。

 

Q確か広島の方から移籍されてきたと話されていましたよね。

それぞれの大学でも置かれた環境とその後の方針もありますし、あと雇用契約によっては契約社員の様に在職可能な年数制限などがある場合もあるので、それが合わないと判断したら他の大学の様子などを見て、大学教員は他の大学への移籍活動をします。私の場合、広島の私大にいたころは在職可能な年数制限があったので、移籍活動をしました。

実は大学教員は流動性が激しく、研究業績の高い人は他の方が研究し易いと判断したら即出て行ってしまいます。そして就職活動の結果、内定が出ると大学同士で

「この大学の先生を雇うので、この人の教員資格を解いて下さい」

と連絡しあい、移籍が完結します。

一般的には移籍の理由としては金銭的な物ばかりではなく研究の時間が欲しい、

研究の環境の改善、意外なところとしては講義の環境の改善など様々です。やはりそこでも実績の高い人が移りやすいので実績を作る為に情報交換するのです。

 

Q完全にサラリーマンですね。

9時~5時ではない部分を除いてはそうですね。

 

Q.では最後にメッセージをお願いします。

 

現役高校生には、是非専修大学を受験して下さいwという形式的なことはまず話すとして、

一見無駄に思える事が大事な事だったりするので、今できることを懸命にやってください。

そして、大きな選択をするときは、その先をちゃんと自分で調査するようにしましょう。

 


 ●編集後記

インタビュアー都合で時間が無い中、講義前の数分を頂戴してのOB訪問でした。

昔の小川さんの面影を残しつつ准教授としての誇りを持って教壇に立たれている姿を見て

胸にグッとくる物がありました。小川さん、ありがとうございました。

 

小川さんの授業